今日日の子どもと習い事
今日日の子どもはとても忙しいようです。
一週間で自由に遊ぶことができる日があまりなく、いろいろな習い事をしてい ます。
私もバレエを教える立場、その習い事を提供している側の人間です。
その立場にいる私が驚くほど、沢山の習い事に一週間を費やしている子ども達…。
バレエを初め、英語に習字にピアノに水泳、地域活動に、ボランティア…。
(例をあげれば、きりがないのでこの辺で…。)
それぞれのひとつひとつはとても有意義なものでしょう。
すべてにそれ特有のエッセンスがあり、それこそが習い事の魅力ともいえましょう。
人生を豊かに彩るスパイスのようなものです。
一方、あれもこれもで「虻蜂とらず」になってるのではないかなぁと感じることもあります。
というのは、最近習い事を同じ一日にいくつもかけもちしている生徒さんが増えてきているからです。
ピアノの後にバレエとか、バレエの後にお勉強(塾)とか…。
これはあまり感心できません。(^_^;)
子どもの様子を見ていると、
バレエの前になにか習い事をしてきている子はやはり疲れており、
集中力が持ちません。
子どもの集中力というのは、そんなに長い時間持たないんです。
特にバレエは自分自身の体をコントロールすることを身につけるよう、訓練しています。
それには集中力が大きな鍵となってきます。
バレエクラスの前に何かを習ってくると、お子さんはすでにエネルギーを使ってきてしまっています。
そして、ものを習うということからくるストレスも感じている状態になっています。
本来なら、ここで休息が必要です。意識の切り替えも大切です。
そんな状態に矢継ぎ早に次の習い事となってしまうと、子どもはそのストレスを発散することができず、
イライラとした状態を抱えていくんです。
私のこれまでの経験から言いますと、そういう過程でクラスに入ってくる生徒は集中力が続きません。
場合によっては全く集中できないままです。これはなんだかもったいないと思いませんか?
かけもちになるのは、いろいろな事情があるとわかるので、それをとがめることはできません。
でも、お子さんがこうした状態になることをお家の方には知っておいていただきたいと思います。
中には、そうした形で取り組んでも、全く差し障りなく、あらゆる稽古事をこなす子どももいます。
でも、その子が100%ひとつの ことに打ち込んだときには、もっと素晴らしい結果が出るような気がします。
(もちろん、いろいろと習うことでその子の力が発揮される場合もあるでしょうから、
一概には言い切れませんけどね。)
あとひとつ、保護者の皆様に知っておいていただきたいことは、
バレエは段階が進むとお稽古の量が必 要になる世界ということですね。
トウシューズで踊るにはやはり週3回のレッスンがボーダーラインです。
(こちらに関してはレッスン>トウシューズをご覧ください。)
週3回となると他の稽古事とのバッティングが起きてきます。
その時にどうするかということも事前に考慮しておくこ とをお勧めしておきましょう。
習い事に関しての諸々のことは、最終的にはお家の方がお子さんとよく話し合って決める問題です。
それはバレ エ教師の出る幕では無いかもしれません。
でも、ここでお伝えしたことを保護者の皆様には知っておいていただいて、
それからいろんなことを決めていっていただけたらと思います。
せっかく習うのですから、その中でのベストをつくすことを目指していきましょう!